学生のための作曲コンテスト〜学生作曲家の輝ける場を創造する〜

【審査員の講評】ボーカルの入った楽曲部門

最終審査楽曲(後半)

 

 

142.だめにんげんのうた(ぬの)

【外山】

ブルージーなセットアップ・セクションからポップなメロディへの展開はちょっと意外でした。この手の歌は何といっても訴えかける歌詞が何よりも大切ですが、歌詞の推敲が甘く雰囲気のみの作品となってしまったのが残念です。アレンジではシンプルなバンド編成で無駄がないのは歌を活かすためにはとても良いのですが、各パートのフレーズをもっと慎重に決定する必要がありますね。例えば冒頭のベースのフレーズはその後何の発展もなく歌中にも間奏にも現れずアウトロのF.O.に使われます。こう言った無駄なものをそぎ落とすべきです。

【寺嶋】
曲とかサウンドというよりも、歌で伝える曲なので、作曲のコンテストとしてはどう採点していいのかわからないが、とても引き込まれます。けっして内向的に収まらずに、伝えようとする姿勢が見て取れます。サビのエネルギーも素晴らしい。

【田村】
タイトルいいですね。歌詞とメロと歌がマッチしていて世界観がはっきりしていていいですね。(二次)
全生録音はやはりいいですね。「だめにんげんのうた」というタイトルや歌詞を含め、コンセプトが個性的でいいですね。ボーカルの声質や雰囲気はソウルフルでカッコいい。途中からのディストーションが少しボリュームが大きく、ボーカルが少し負けてる印象があるのが残念です。(最終)

【佐々木】
これだけ音楽出来るんでけしてだめにんげんではないと思います。(二次)
今回の曲の中で一番人間っぽいですね。
ボーカルのピッチが結構怪しいので歌をトレーニングするか、修正するだけでかなり印象がよくなると思います。基本的には下手ではないと思うので…。楽器類は基本的に上手だと思うのですが、ところどころタイミングが悪い箇所があるので、これも直した方がいいと思います。(最終)

【伊勢】
憂歌団/現代バージョン(二次)

ただのブルージーな曲に終わらせない静かさと激しさの起伏が好印象です。ボーカルの雰囲気にもすごく引き込まれました。(最終)



181.二番線(secondrate)
【服部】
サビよい

【外山】
ポップで耳障りのよいメロディで構成にも工夫がみられますが、メロディも歌詞も詰めの甘さを感じます。例えばサビのリピート後の一番盛り上がらなければならないところが短くあっさりとしたフレーズになっているため感動が浅くなってしまっています。一見ちょっとキャッチーに思うかも知れませんがここで聞き手の気持ちをわしづかみにしないといけません。歌詞も不必要に説明するような言葉が多いのでもっとシェイプアップして欲しいです。詰めの甘さがなくなるときっと良い曲ができるはずです。

【寺嶋】
ポップでキャッチーさも持ち合わせているけど、今ひとつ届きれてない気がします。潜在的な実力は持っているけど、吹っ切れた何かエネルギーのような物が足りないのかなぁ。よく言えば誠実、悪くいえば平凡なのかも。もうひとつ突き抜けた何かが欲しいってところでしょうか。

【田村】
サビのメロディがすばらしいです。歌詞の情景も目に浮かびます。(二次)
メロディ非常に好きです。展開もAメロとBメロ、サビ、大サビとハッキリ変わるところがいいですね。歌詞とメロとアレンジ、声質がバッチリマッチしていて、自然に聴こえてくるけど、歌心が分かっていて琴線に響く曲ですね。()のところももいい。そのあとのBメロのストリングを含むアレンジもGOOD!。最初のSEを、サビのぱっとした感、途中のコーラス等、2番からのストリングス等、飽きさせない工夫が盛りだくさんで大好きな作品です。(最終)

【佐々木】
完成度は高いので、もう少し独創性があるといいと思います。(二次)
普通にヒットしそうな曲調だと思います。
普通にいい曲でヒットしそうだと思うのですが、個人的にもっと個性的な曲を作ってもらいたいです。あとダイナミックマイクと相性があまりよくない声質だと思うので、コンデンサーマイクで録った方がいいと思います。ボーカルはとてもいいと思いますので。(最終)

【伊勢】

メロ譜割りがありきたり(二次)
最終審査に残った楽曲の中で一番ダントツのサビ感。このまま磨きに磨いてアーティストデビューしちゃって下さい!!(最終)



203.フェネストラ(CapsLack)
【外山】
偶然耳に入ってくる他人の独り言のようなつかみ所のない所在なさが魅力と感じられるかどうか?最後までセットアップのみに終止していてステートメントがないので聞き手へのメッセージが明らかになりません。ミュージカルの中の小唄という感じ。しかも歌詞が聞き取り難いので雰囲気しか伝わってきません。アレンジでは使い古された手法とはいうもののリズム表現の技術は高レベルだと思いますし、シンセ・サウンドの組み合わせも上手いと思いました。

【寺嶋】
ボカロならではの良さってのか、楽に聞ける良曲だと思います。肩の力を抜き思いのままに作ったのかもしれないけど、無駄な音を一切鳴らしてなくて、それが良い結果になってると思います。繰り返し出てくるシンセのシークエンスが、歌声と合ってますね。

【田村】
デジなアレンジがいいですね。歌メロのフワリもカッコいい。(二次)
ボーカルの声と歌詞の世界観、メロディと独自の世界がハッキリでき上がっていていいですね。音切り貼り的なノイズ等、音の使い方やアレンジもユニークです。作品としてはもう少し長めで聞きたかった。(最終)

【佐々木】
いい感性だと思います。(二次)
隙間の作り方が上手だと思います。
少ない要素で上手に隙間を作って聴かせていると思います。巧みですね。尺が短いのでこれはこれでいいのですが、出来ることならもう一つ展開があるとよりよかったかなと思います。(最終)

【長山】
映像的音楽表現

【伊勢】

ニコ動(二次)
エレクトロニカ的アプローチが大変好感持てます。せっかくサビ感のあるメロなので、サビは素直にJ-Popに寄せてしまった方が自分は好きでした。(最終)



204.二度目の告白(iceman)
【服部】
下手でも良いから生声が良い

【外山】
シンプルで憶えやすいコーラス・セクションのメロディと不確定さを感じさせる6拍子のセットアップセクションは好コントラストですね。歌詞がちゃんと聞えないのはとてもフラストレーションです。残念ですね。アレンジ面では、構成力と演出力があります。歌を邪魔する余計なラインがほとんどなく、セットアップからコーラスに向けてのビルド・アップも自然で上手いです。コーラスのハードなサウンドはメインボーカルとのバランスが非常に難しいですが演出効果はあると思います。

【寺嶋】
凹凸の少ないメロディーのラインや、6拍子から4拍子のサビに至る展開は個人的に好きです。アレンジのアイデア次第ではもっと惹きつけるメロディーじゃないかと思うけど、惜しいことにサラリと流れて行ってしまうかも。ちゃんとビートとか工夫が見られるのに何故だろうか。

【田村】
サビからの変化がカッコいい。アレンジもいいですね。(二次)
メロディとアレンジ、コード感等で世界観を上手く表現していますね。そのおかげで歌詞と非常にマッチしていますね。1番AメロとA’メロのアレンジの変化GOOD!サビからのリズムがバイテンになる感じがカッコいい。「僕の世界の真ん中へ 君を呼んでもいいかい」というフレー等、全体の歌詞の世界観好きです。(最終)

【佐々木】
いい感じのプログレですね。(二次)
曲の構成が上手ですね。
曲の展開のさせ方が上手だと思います。サビの盛り上がり間とかいいですね。ただミクが遠い感じがするんで、もう少しドライにして全体的にレベルを上げた方がいいと思いました。たぶん若い人たちに受けるタイプの曲ですね。(最終)

【伊勢】
サビ感強い(二次)

メロの符割が特徴的で良かったと思います。でも、ちょっと全体的なグルーヴと合っているかズレているかのギリギリのところなので、2拍4拍にスネアを入れない場合、もっとメロと合わせる意識があっても良かったかもしれません。(最終)



216.いつもいっしょに(もっぴー)
【外山】
耳障りの良いモティーフがリフレインして印象付けが上手くできています。しかしセットアップ・セクション、コーラス・セクションともにほぼ発展性のない繰り返しに終止しているため感情的な盛り上がりにかけています。特にコーラスはモティーフがキャッチーなのでとても惜しい。アレンジ面では、ライン・クリシェが繰り返されますが、他のパートとの和声的な関係が不協和になるところがままあります。全体的には素朴なセミクラシック的なサウンドとシンセ・サウンドが上手くミックス去れていると思います。

【寺嶋】
一聴すればあまり変哲のない曲に聞こえたが、しばらく聴いていると、妙に気にかかる、クセになるメロディです。不思議な魅力があると思います。サウンドもそれをしっかり支えていてあたたかいです。きっと人柄がにじみ出てるのかも。

【田村】
アレンジ、歌詞、メロディと非常にまとまったいい曲だと思います。(二次)
聴いていて非常に気持ちのいい曲です。AとA'の間の雰囲気作りGOOD!切ない感じと前向きな感じのバランスがアレンジと相まっての世界観がさりげなくていいですね。(僕は歌う〜〜)のところもバックの効果音を含め非常に雰囲気がある。そのあとの転調も非常に有効で響いてきます。(最終)

【佐々木】
とてもいいと思います。(二次)
普通にいい曲ですね。変に流行を追ったりしていないのがいいです。
どんなひねった曲が来るかと思ったら最初から最後まで穏やかに展開して逆に意表をつかれました(笑)。こういうストレートな曲はいいですね。安心して聴けます。自分の感性と近いものを感じました。(最終)

【伊勢】
雰囲気がすごく好きでした。純粋にクオリティーの高い楽曲だと思いましたね。



226.reach-up love(Sak Ichikabe)
【外山】
いろいろな知識を持っている人だと思いますがちょっと盛り込みすぎましたね。聴かせどころが沢山ありすぎて一番目立たないといけないコーラスが弱くなってしまった。それを無理やりのキー・チェンジで持って行っているのですがセットアップ・セクションをもっとシンプルにしておけば自然とコーラスが光ったはずです。またコーラス・セクションのアレンジで2, 4拍目のコード打ちとアナログ・シンセ・サウンドのアルペジオがメロディとコーラスを殺してしまったのが惜しいです。

【寺嶋】
アイドルグループに歌わせたい曲ですね。ライブでやってもそれなりに盛り上がるでしょうが、シングルというより立ち位置はあくまでつなぎの曲かも。メロディーは悪くはないのだが、サウンドと、もしかしたら転調が逆に飽きさせる結果になってるのかもなぁ。

【田村】
非常に狙い所を抑えた、まとまった楽曲ですね。(二次)
すごく今時で今の時代の等身大の音楽という感じですね。Bメロからサビに入る感やサビの締め方がいいですね。2番からのアレンジの変化も飽きさせない工夫があってGOOD!。サビはシンプルだけど覚えやすくノリがいいのでライブ等で盛上がりそうですね。(最終)

【佐々木】
ギミックがいっぱいあって楽しいですね。(二次)
転調のせいかサビ感が弱まっているのがもったいないです。
完全にアレ系ですが、基本的にはよく出来ていると思います。パンがわりとはっきり付けてあるのも音がすっきりしていいと思います。ただサビの転調があまり気持ちよくなくて盛り上がり感を弱めている感じがするのがもったいないです。曲の構成なんかもとてもいいと思うんですけどね。(最終)

【伊勢】
メロにサビ感もあるし、良い感じだと思います。アレンジ面で、平歌とサビの差がどかぁ〜んとあると、もっと印象が良かったと思います。あと、符割が4分8分だけでなく、洋楽寄りの16分も入ってくるような感じだったら、もっとカッコイイ感じになったと思います。



233.幻想王国アルカディア(のん)
【服部】
しっかり書けている

【外山】
音楽劇。ストーリーに従って複数のキャストが歌うのが楽しいですね。リズムのひねりありキー・チェンジありと盛りだくさんです。メロディも歌詞がよく聞えるように書かれていて自然です。アレンジも色彩感にあふれています。問題はメロディも含めて同時進行する複数のパートが和声的に不協和なところがとても沢山あること。こう言う作品はやはり基本的な和声の知識がないと難しいですね。アイディアと意欲にあふれているのでどうか音楽の基本を勉強してください。

【寺嶋】
こう来るとは思わなかったので意表をつかれましたw。タイトルからはアニメ・ゲーム系かと思えば、内容はミュージカルでしたか。音楽作品として作ったのか、または何かの公演のための曲なのかはわからないけど、たっぷり楽しませていただきました。音楽的な技術はまだ追いついてない面もあるけど、自らの世界を広げて行ってください。

【田村】
世界がありますね。ストーリー性のある楽曲がユニークです。(二次)
特筆すべき点は何と言ってもストーリー性のある作品ということですね。メロディ、歌詞、歌、アレンジ全てが世界観に合わせたもので、まさに物語音楽ですね。まるで1本の映画や1冊の本を楽しんだみたいな気持ちになりますね。ゲームや映像とのコラボも実現したらいいですね。(最終)

【佐々木】
声がとてもいいですね。(二次)
ミュージカル仕立てっていうのは発想がいいですね。
ちょっとイントロはひねり過ぎかなと思います。普通に覚えやすいメロディーの方がいいと思います。ミュージカル仕立てって言うのは発想がいいですね。ただちょっとせりふ部分が多過ぎて歌の印象が弱まってしまうので、もう少し減らして歌をメインにした方が構成的にはいいと思います。(最終)

【長山】
音楽劇たのしめた。

【伊勢】
ケルトとかジプシーとか、民族音楽の要素をうまく混ぜ込めていると思います。ただ、コードワークが少し単調で、アレンジも全体的に不安定に聴こえる感じなので、音の積み方やボイシングにもう少し研究が必要かもしれません。



251.サカナ(yusuke)
【外山】
メランコリックな歌詞の雰囲気をサブドミナント・マイナーコードの使用で表現していますね。全体的に歌の表現が感情豊かなので気持ちは伝わってきます。しかし、本来はキーポイントで使うことで強い効果を持つサブドミナント・マイナー・コードが余りに多用されたためこのコードの持つ特徴あるサウンドが弱くなってしまいました。また、随所にメロディがコードと合っていなかったり、ベース音がコードと合っていないなど基本的なミスが見受けられます。気持ちを的確に表現する為にも耳のトレーニングをもっとしましょう。必ず良い曲が作れるようになりますよ。

【寺嶋】
メロディーは素敵です。ただ、サウンドと歌唱力は、うーん、惜しいですねぇ。作曲のコンテストなので、そこを合わせて考慮すべきか判断が難しいところですが、やはりメロディーをどう生かすか、も実力のうちかも。聞き手としてはもっと世界に入り込みたかったですねぇ。

【田村】
歌詞のアプローチがユニークですね。曲もまとまっていていいですね。声質もいい。(二次)
既にシンガーソングライターとして自分の個性が確立されていますね。声いいですね。歌詞も少し哲学的で内省的的で好きです。メロディと歌詞、アレンジがマッチしていて世界観がハッキリしていてがブレてないので、このまま走り続けて、どんどんいい作品を作り続けて下さい。(最終)

【佐々木】
歌を練習するともっとよくなりそうです。(二次)
なんとなくエンディングっぽい感じのするいい曲ですね。
なんとなくエンディングっぽくていい感じの曲ですが、ちょっとベースが変なところにいる感じがして落ち着かない箇所があります(笑)。ボーカルの雰囲気のせいかどことなくミスチルを思い出すのですが、高音の苦しそうなところが桜井さんな感じです。あんまり頑張ると体を壊しそうなんで気を付けてください。もう一つ大きな展開があるといいかなと思いました。(最終)

【伊勢】
ベースとコードが??な箇所がありましたが、すごくメッセージ性のあるバンドらしい楽曲だと思いました。曲構成が少しダラダラしている感じもしたので、例えば間奏で8小節引っ張る必要があるのか??とか、とにかくAメロに戻ることが多いので、曲の長さを5分以内に収めることを考えた方が良いと思いました。